前衛芸術家で芥川賞作家の赤瀬川原平さんが、77歳で死去されました。
赤瀬川さんといえば、街角で見つけた不思議な物件に美を見いだす「超芸術トマソン」「路上観察学会」が有名。
私は高校生のころ、この本を読みました。
とても影響を受けて、散歩しながら面白いトマソンを見つけ、写真をとったことを思い出します。
当時美大を目指していた私は、「毎日の風景にいかに面白さを見つけ出すか?」
その視点こそが芸術だなと感じていました。
超芸術トマソンとは。
以下抜粋です↓
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赤瀬川原平らの発見による芸術上の概念。
不動産に付属し、まるで展示するかのように美しく保存されている無用の長物。
存在がまるで芸術のようでありながら、その役にたたなさ・非実用において芸術よりももっと芸術らしい物を「超芸術」と呼び、その中でも不動産に属するものをトマソンと呼ぶ。
その中には、かつては役に立っていたものもあるし、そもそも作った意図が分からないものもある。
超芸術を超芸術だと思って作る者(作家)はなく、ただ鑑賞する者だけが存在する。
出典http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%9E%E3%82%BD%E3%83%B3
トマソンいろいろ。
町を散歩するのが楽しくなります。
町を散歩するのが楽しくなります。
「純粋階段」
とりあえず、登って降りたい。
出典http://image.search.yahoo.co.jp/search?p=%E3%83%88%E3%83%9E%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%80%80%E5%9B%9B%E8%B0%B7%E9%9A%8E%E6%AE%B5&aq=-1&oq=&ei=UTF-8#mode%3Ddetail%26index%3D0%26st%3D0
トマソン(無用トンネル)の例
通り抜けるだけでも、楽しそう。
出典http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%9E%E3%82%BD%E3%83%B3
「階段だけが残された電柱」の例
どこへ登っていくのでしょうね?^^
出典http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%9E%E3%82%BD%E3%83%B3
そもそも日本人には「何気ないものを面白がり、見立てる力」がある。
上の写真は、茶道である季節に使われる「葉蓋」です。
葉っぱを、水指しのふた(いつもは漆とか陶器でできている)に見立てています。
日本人って、こういう何かを何かに見立てて楽しむ力が、昔からある。
要は「視点を変えて物事を見る力」がある。
それはトマソンを見つける視点と少し似ている気がします。
「発見し、見立てる力」が地域活性化のもとにもなる。
いつもの毎日も、何もないように思える地域でも、実は面白さが潜んでる。
それを見つけて面白がる視点を持ち、見えるようにして人と楽しく分かち合っていくと・・・
「何も無い」→「面白いものがある」地域に変化してゆく。
「発見し、見立てる力」が人生を楽しくし、地域も楽しくするもとにもなる。
赤瀬川さんが与えてくれたトマソン的視点を自分なりに応用して、これからも大切にして人生を楽しんでいけたらと思います。
赤瀬川さん、ありがとうございました。
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■私、ヒビノケイコについて。
高知県の山奥で暮らしながら作家活動をしています。
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