移住相談で「ここに住んで」とおすすめしない理由。人生を自分でデザインするために

「移住」は、1人の人の人生がかかった決断。
移住は商売ではない。
だから「ここに住んで」とすすめることはしません。


今、地域は過疎高齢化が進み、地域創生の政策もあって、都心で行われている移住相談会では各自治体が「うちに来てください」と声をかけ、移住希望者がひっぱりだこ。
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私たちが高知県嶺北地域に8年前に移住した頃、「自分たちの暮らす場所に、同じ方向を向いて歩む仲間がいたらいいな」と思いました。

そんな共通の思いを持つ「れいほく田舎暮らしネットワーク」の移住者仲間たちで移住支援のボランティア活動をはじめ、夫は数年前から事務局長に。

嶺北の仲間達と連携し、移住希望の方に丁寧に対応しているうちに、高知県で最も高い成果を出し、今では嶺北が「移住先進地」と呼ばれるようになりました。

そんな私たちが心にとめていること。
「ここに住んだほうがいいですよ」とか「どうか住んでください」とこちらからおススメしない、ということです。


もちろん、希望の方に地域の紹介や案内は丁寧にしますし、地域に入る際のお手伝いもします。

ですが、移住は、人生の大きな決断だからこそ、最終的には
「その人が覚悟と責任を持ち合わせて選択する」ということが大事。

そして自主的に動いて、自分の人生を切り開いていくことが大事。


実際に住んでみると、うまくいくことも、いかないこともある。
思っていたより良いこともあるし、思っていたより悪いこともあるかもしれない。

そのことも含めて、引き受ける覚悟があるかどうか。
その上でも地方で暮らすことの良さや価値、可能性を感じられるかどうか。

その人の生きたい人生やライフスタイルの先に、
田舎で暮らすことがしっくりくれば一つの良い選択。
そうでなければ、他の場所で生きることが、一つの良い選択です。

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だからこそ、大事なのは
移住前にていねいに、生き方やライフスタイルを掘り下げること。
カラーも雰囲気もニーズも違う、地域性を良く知ること。
そしてマッチする場所を選び、覚悟を持って暮らすこと。


私達は、そのお手伝いができたらいいなって思っています。

自分の人生やライフスタイル、
その地域のことを考えつくしたうえで移住する。

そうすればうまくいってもいかなくても、
精一杯やったこととして、
誰かのせいにすることもなく納得もできる。

それが、今後のその人の前向きな人生のためにも、
勇気を持って受け入れる側の地域のためにも、大切なポイントなのです。

移住を考えることは「生き方」「暮らし方」「働き方」を真剣に考えること。

れいほく田舎暮らしネットワークの企画する移住相談やツアー、イベントは、「自分のあり方を明確にし、人生を自分でデザインする機会」になったらいいなと思って企画しています。


12月13日に東京世田谷で「嶺北いなか暮らしカフェ」を行います。

その中で、ヒビノケイコのお話会+「人生を自分でデザインするLivedesignワークショップ」も企画してます。お楽しみに。
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■私、ヒビノケイコについて。
高知県の山奥で暮らしながら作家活動をしています。