広告デザイン業界の友人経営者と話していたら「長い目でやっていこうとしたら、どうやって独創性を保っていくか、0から1を生み出すところを保っていくのはすごく大事なことだよ」という話になった。
「だけど、この人・この会社ならではの何かがないと、この先価格競争に巻き込まれるだけ。次を生み出せないと、未来が見えなくなる。仕事をまわしながらも自分の創造性をなくさないで進むことは、難しいけどとっても大事なことなんだよね」
わたしは「外側から見れば一見クリエイティブに見える会社でも、そうなんだなあ・・・どうしたら、枯渇しないで独創性を保っていけるんだろう?」そう思って聞いていた。
ある大御所イラストレーターの先生が話してくれたことが重なった。
イラストの仕事をする場面でも、それが広告的な仕事か、作品的な仕事か、パッケージなどの仕事か・・・などで作るものは違ってくる。
先生は、よく「きっかけ」という言葉を使っていた。「作るきっかけ」それは仕事で与えられる依頼のこともあれば、自分発のテーマ設定である場合もある。どちらがきっかけになってもいい。
ただ、先生ほどの方でも、小さな広告物などで同じ種類のことばかりをしていると、次に大きな作品的ポスターの依頼がきた場合に、発想するのが難しくなったりするらしい。使う回路が違うのかな。
ニーズに合わせて同じことばかりしていると、自分が飽きてしまう感覚もある。飽きてしまうと、枯渇してくる。行き着く先はコピペ・・・???
先生が若い頃、先輩に言われたのは「受けた仕事のニーズを満たした、これで決まるだろうという案をいくつか出す。もう一方で’自分はこれがいいと思う案’を必ず作ること。却下されるとわかっていてもいい。徹夜してでも作ることによって、自分のバランスを保てたそうだ。
仕事を回していくこと、ニーズに応えることはすごく大事。もう一方で自分発の創造性を忘れない。そのバランスは、どんなにすごい人でも、企業でも、もがきながら取ってるんだなあと感じて、すごく勉強になった。
歩むことと冒険、どちらも持ちながら道を作っていきたい。
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■著作エッセイ漫画
山カフェ日記~30代、移住8年。人生は自分でデザインする~ [コミック]
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