即完売!子供に着せたい服がなかったから”これがいい”を作った。消費物でなく「思い出に残る服」を届けたい/FU-KO美濃羽まゆみさん①

大人気の手作り服作家FU-KO bacics美濃羽まゆみさんインタビュー

今日から美濃羽まゆみさんのインタビューを公開してゆきます。彼女とは京都精華大学時代のお友達。まゆみちゃんが4回生の時わたしが1回生で、サークルで仲良くさせてもらっていたため、なぜか卒業旅行にまで付いて行ったという(*・ω・)ノ今は家族ぐるみのお付き合い。
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彼女は今、ご家族と京都の町家で暮らしながら、ネットショップで服を販売しています。個展をしたり、本を書かれたりも。ショップでは服がたちまち売り切れ、本は1冊目が3万3000部〜2冊目が2万4000部〜と驚異的な人気。

FU-KO basics.毎日着たい、手づくり服 (Heart Warming Life Series)
美濃羽まゆみ
日本ヴォーグ社
2015-04-20





ブログ「FU-KOなまいにち」では京都の町屋でのライフスタイルや子育ての様子もアップされていて、熱狂的なファンが多い作家さんなのです。
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気がついたら好きなことが仕事になってて、ネットショップ店長で、ママで、暮らしも大切にしていて。どんな思いと姿勢、行動でそれが現実になってきたのか、解き明かしていきたいと思います。

◾️子ども服を、独学で作りはじめたきっかけ。

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ヒビノ)まゆみちゃん、最初はどういうきっかけで子ども服を作りはじめたの?


美濃羽)基本的に子ども服って大きめに作られてるんやけど、うちの子細身で。なかなかぴったり着れるものがなかったねん。あと、デザイン的にも、市販の服には着せたいものがなかった。ふりふりが付いてたりとか・・・で、探してみたらフランスの子供服はデザインはいいなと思えたんやけど、ものすごい高いから無理やなって。カーディガン1万円、スカート一枚が1万5千円とかね。それで、自分で作ってみようと思って子ども服作ってるうちに、これは他にもほしい人おるやろなって感じてはじめたの。



ヒビノ)確か、大学では人文学部やったよね。服飾は、はじめは独学で?


美濃羽)そやね~。専門書読んだりとか。わかんないことが出た時、ここどう縫うの?って時に本を見て、手を動かして。だから最初はこれ間違ってるんちゃうかな?っていうのもあったけど、まあ着れるんやったらいいかなって。実験できるわけよ、自分の子どもに着せて。


ヒビノ)ああ、なるほど。いいねー。

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美濃輪)あ、おしり破れた。これはやり方が悪いんや。あ、シワができた。どうしたらできないように縫えるかな?って。


娘ゴンちゃん)おしり破れたことはあんまりないけどなー(笑)


ヒビノ)ふふふ!でも、「自分がほしい」「子どものためにこんなものがほしい」「だから作る」っていうのはいいよね。わたしもそういう流れでお菓子工房はじめたから。自分が子どもの時、市販のお菓子の味が好きじゃなくて、自分で自分のおやつ作ってたのがはじまり。甘みが少めで、やさしい味のおうちのクッキーを、欲しい人いるんじゃないかな?って。


美濃羽)そうやったんやねえ。


◾️産後、社会と接点を持ちたくなって。

まゆみ

ヒビノ)まゆみちゃんが服のお仕事はじめた時、仕事はいったん辞めていたの?


美濃羽)うん。そやねん。でも子どもが産まれた後、だんだん社会と接点持ちたくなって、それで服の仕事やってみようかなって。寂しかったしね。もちろんかわいいけど、なんか煮詰まるやん?子どもと二人だけでずっといると・・・。


ヒビノ)その気持ちわかる。特にわたしらの大学(京都精華大学)って、いつでも”何かを自分で作り出したい人”が来るようなところやったやん?わしゃわしゃと、手を動かして創っていたい人(笑)


美濃羽)そう。そういうのがあるから、日々頑張ろうって思える、みたいなね。


ヒビノ)あの時期は面白い活動してる先生も変人も沢山いてたやん。有名な学校ではないけど、マニアックな深さと新しさはあって、とりあえず「サバイバル力」と「気に入ったものが世の中にないなら作り出す」っていう創造性だけは培われたんかもしれんなあ。


美濃羽)そやなあほんまに(笑)みんな世の中に出てもなんとかやってける、たくましさはあるよね。


ヒビノ)そういう人って無鉄砲なところもあるけど、だからこそ作っていけるものもあって、今地域でも求められる人材やと思うわ。未知の領域で答えが出てないことに対して、自分なりのモチベーションを持ってやってけるというか。

◾️「単なる消費物」ではなく、一枚の「思い出に残る服」を届けたい

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ヒビノ)今までの聴いてると、まゆみちゃん的には「こうなろう」とか思ってなくて「その時々やりたいことやってたら、今みたいになってた」っていう感じがするね。


美濃羽)そやなあ。求められるものを、力一杯やろうって。リクエストがあって、それに答えてるうちに・・・あと、「この子に似合いそうやなあ」と思って作ったものの積み重ねで今があるって感じかな。


ヒビノ)なるほどなあ。ただ、求められるものには応えながらも、迎合はしてない感じがするよね。自分のセンスを大事にしてて、媚びたところがないというか。


美濃羽)そう言ってもらえたら嬉しいわ。昨年個展をしたんやけど、すごい充実した気持ちになったねん。顔が見えるって大きいことやなと思った。


ただ服を買ってもらうだけじゃないというか・・・「思い出に残る服」っていつも言ってるんやけどね。手作りの服を着て、色んな場所に出かけて、そういう体験を思い出せるようなものになってほしいなって思ってる。子供服って、すぐに着られへんようになるからこそ。

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ヒビノ)ただ消費する服っていうよりは、記憶に残っていくようなツールであり、大切なものであると。わたしやったら、絶対捨てられへんなあ・・・まゆみちゃんが作った服。あ、うちの子もめっちゃ「思い出」とか好きやで。「誰がいつ下さったものか」全部覚えてて、宝物にしてる。子どもってそういうところあるんかも。


美濃羽)なあ。お母さんの中でも、自分では手作りできへんけど手作り服着せたいっていう人はいっぱいいると思うねん。だからその人の代わりに作ってあげてる感覚。一枚でも思い出に残る服があることで「子育ての時間自体も愛おしく大事なものやな」と、思ってもらえるといいな。
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(第1回目終わり)写真協力/美濃羽まゆみ

美濃羽まゆみさんインタビュー、アーカイブはこちら。

第1回インタビュー記事
第2回インタビュー記事
第3回インタビュー記事

・第4回インタビュー記事
・第5回インタビュー記事

◾️お話をうかがった場所 京都のキッチン用品カフェLADER

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京都のキッチン用品カフェ・LADERさんにて、お話をじっくり伺いました。使い心地が真剣に考えられたすてきな台所アイテムがいっぱい。あれもこれもほしくなって困っちゃう(笑)アイテムを使ったカフェでごはんを食べながら、お話をうかがいました。

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