こんにちは、ヒビノケイコです。メルマガで配信したQ&Aを、今日は特別にこちらにもご紹介。北陸地方在住のAさまからのご質問、いってみましょう~。
____(質問ここから)____
私は夫婦で都市部から夫の出身地に移住したのですが、二人揃って、あんまりこの場所、よくなかった…と思ってしまいました。
夫はもともと自然が好きだったので、出身地へ戻りたいと言っていたのですが、いざ戻ってみると人との関わりも少なく面白い場所やイベントもなく、東京にいるときは散々田舎に行きたいと嘆いていましたが、今さら何もないことに気づいたようです。
もし移住した先が思ったより良くなかった、他の地が良かったかもしれない、と思ってしまったら、すぐに引っ越すわけにはいかないので、どのように過ごすべきでしょうか…。ちなみに今の住んでいる市は、人口がどんどん減っている過疎地帯です。
市のfacebookグループに入ったりもしてみましたが、町おこしに積極的なのは40代以上とかで、考え方もちょっと古く、あまり溶け込めそうにもありません。好きになれない場所で、町おこしに関わるのはちょっと違うかな、と思ってしまいます。
移住地はどのように見極めるべきだったでしょうか。
___(質問ここまで)____
ふむふむ。なるほどー。ヒビノです。
夫のふるさと、地縁があるところへの移住って、油断しますよね~。わたしも移住当初の9年前、「自然がいっぱいあって、家も古民家で、きっと楽しく暮らせるはず・・」と思っていたんです。ですが、その頃はまだ移住者なんてほとんどいなくて、ちょっとした話ならできる人はいても、「価値観が心から合うような友達がいない」ことに深い寂しさを覚えました。
そのとき、「ああ、人も環境だったんだ」と思い知らされました。
京都にいた頃は、人口も多かった分、それぞれの趣味や価値観に合うコミュニティががっちりとあったんだって気がついた。でも、待ってたって来てくれないから「仲間も、ないならつくろう」と、移住希望者の相談に乗るようになりました。
そんなことをしながら9年過ごしていたら、今は周りに移住者が増え、価値観が合う友達ができ、地元の方の中でも仲良くなれる人が見つかってきた・・・という感じです。でもまあ、それは土地のオープンな特性とか色々なラッキーが積み重なって、でもあるので、ここからは他の地域でも役立つ考え方をお話ししようかと思います。
幸せな移住の3要素「結・職・住」
わたしの夫は移住支援のNPO「れいほく田舎暮らしネットワーク」の事務局長をしています。れいほくエリアは毎年40組以上の移住者を受け入れていて、彼はその移住相談窓口とコミュニティをネットワーク化する仕事をしています。(関連移住戦国時代?地方創生による特典合戦への違和感。共に歩む仲間を増やすために)
彼がいつも全国での講演や研修でお伝えてしていることがあるんです。
それは、「幸せな移住にとって重要な3要素」としての「結・職・住」です。
・職と住は「経済と住まい」のこと。
・結というのは「コミュニティ・人とのつながり」のことです。
その土地にある「結」が自分のたいせつにしている価値観とマッチングしているか?はかなり重要なポイント。・・・なんですけど、ハード面に比べて見過ごされがちですよね。豊かで楽しいつながりが作れそうな地域か、オープンな地盤があるか?など、事前にできる限り調べたいところです。
移住したあとからできること3案
ただ、Iさんの場合はもうすでに移住されたということなので、今からできることはこの3つかなと思います。
1、小さなイベントを企画してみる
例えば、自分で小さな読書会やご飯会、映画の上映会を企画してみるのはいかがでしょうか?自分とマッチした友人との出会いの場を作る感覚で。本や映画や、イベントなどの主催は、その人の価値観が出やすいので、寄ってくる人も、似たようなものが好きな方になると思います。友人の地域イベントプロデューサーの方がいるのですが、彼女もコミュニティを作る際にはこの方法をお勧めしていて、婚活にも応用がきくと言っていました。
2、エリアを広げて見てみる
自分の町に限らず、車で1時間くらいの範囲に広げれば、自分と価値観が合う人をみつけることはできるんじゃないでしょうか?わたしが住むれいほくエリアは、人口1万人規模。土佐町は人口4000人ですが、それでも、頑張って見つければ、自分と合う人が何人か存在していました。また、今まで移住支援活動をしたおかげで、価値観が合う人は増え続けています。
3、結リサーチをした上で引っ越す
思い切って、引っ越すというのも一つかと思います。「何が動けない原因か?」にもよりますが、それが実際ほんとに無理なのか、今一度、考えてみたら良いかと。次の町に動くときには、失敗したくないかと思われますので、「結」の部分を、しっかりリサーチしてみるのがいいかもしれませんね。
以上です。何か参考になるところがあれば、取り入れてみてくださいー。
さいごに
いわば、「同じ場所に対する視点を広く持ってみるか・自分と合う人をみつける活動をするか・それとも場所自体を変えるか」ってことですね。これは、もしかしたら会社や学校とか、コミュニティ全般に言えることかもしれません。
それでは、今日もぽっちりな1日を!
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