「10年続くおうちカフェ経営のコツ」子育てと仕事の両立、収入とスタイル

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 著書山カフェ日記より↑


おうちカフェ経営のポイントはバランス

「カフェは、はじめるのは簡単だけど、それだけやめていく人も多い職業だよ」

人気カフェを経営されている方に、 教えてもらったことばです。


 わたし自身、山カフェを経営してみて、人気店になったものの、やめた経験があります(笑)わたしの場合は、執筆に専念したかったのと、体力・家庭とのバランスがとりにくかったことに理由があるのですが・・・。(参考:
「カフェ経営はゆるふわじゃない」なぜ田舎にはうどん&コーヒーの店が多いのか?田舎で起業「個人でカフェをするポイント6」
 

よく聞かれるんですよね。おうちカフェに憧れている人に。


・家族と仕事どちらも大切にしたいけど、どうしたらバランスがとれる?

・しかも収益がでる?

・どうやったら人気店になる?


反対に、カフェをしたことがある人には、こんなことを相談されます。


・カフェには、話を聞いてほしくてくる人も多い。話を聞くのは好きで、最初は苦ではなかったけれど、ストレスと過労がたまって・・・

・ライフスタイルを提案してるけど、忙しすぎて自分のライフスタイルがガタガタになってしまった

・家族のごはんがおろそかになってるのに、お客さんのごはんを必死で作ってる自分は、なにやってるんだろう?


などなど。まあ、とにかく家とカフェと収益のバランスを取るのが、難しいわけです。「収益が取れなくてやめた」という方もいますが、「人気になりすぎて忙しくてやめた」という人にもたくさん会います。

 
カフェは肉体労働でもありますし、おうちの一角でしていれば、プライベートとの境目を上手に作れない、回せないということにも繋がりかねません。

続けたいなら、カフェをする目的と自分の性質を見極めよう


なのでもし、あなたがカフェをしたいとしたら、 「自分の目的・性質」をしっかりと捉えて、どんなカフェにしたいか設定することが大事。好きなものを、ずっと好きでいられるように。大切なものを、ずっと大切にできるように。自分に聞いてみましょう。


・ビジネスとしてがっちりと、仕組み化し人を雇って回す、カフェにするのか?

・ゆるやかにぼちぼち、少し稼げればいいと思って、家族とのバランスをとりながら続けるカフェにするのか?

・教室やイベントなどができる、サロン経営としてのカフェにするのか?


そのほかにも、スイーツのテイクアウトが主で少しだけ飲食スペースがある・もしくはランチ限定のカフェである、
などなど、いろいろなカフェ形態が考えられると思います。
 

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ゆるゆると10年近くお家カフェを続けている友人ふたりのコツ。


友人にはおうちカフェをしている方がたくさんいるのですが、続いている人たちに共通している部分を発見しました。このお話に出てくるおうちカフェは、どちらも住宅街にぽつんとあり、おうちの一角で営業されています。オーナーさんはどちらも子育て中のお母さんで、とても魅力的な方です。

1、自分と家族のペースを中心に置く


友人Aさんがおうちの一角でしているランチ限定カフェは、週4回だけオープン。平日1日置きに営業→休み→営業。このペースは、いろいろ試してみて、一番しっくりきたペースだそう。ちなみに、営業時間はランチタイムのみ。10食限定予約制です。


一方で、おうちの一角でスイーツカフェをしているMさんも、土日は休みで平日のみ営業、朝10じ~16じまで。学校から帰ってくるお子さんを迎えてあげるためだそう。


ふたりとも、家族のペースに合わせていらっしゃる。「劇的に儲かることはないけど、ぼちぼち続けていけるのがいいよ」ということです。


~ポイント~

この場合、自分たちの暮らし中心なので、お客さんにとっては利用しにくい、というデメリットも。「仕事帰りや休日は開いてないし、いつ行ったらいいの?」と言われることも。だけど、家族の時間を大切にしたいから、その線は譲らないことにしているそう。

そんなデメリットさえ超えてお客様に愛され続ける何かが、このふたつの店にはあるってことですね。そこにしかない人柄、空間、ものの良さ・・・などなど。こんなお店に行った時は、その秘密を観察してみてください。
 

2、家族の晩ご飯メニューをまずは考え、かぶせてカフェのランチメニューを作ると一石二鳥


友人Aさんのランチカフェメニューは、いつも一汁7菜。夜、家族で食べるものを想定して多めに作ってらっしゃるそう。メインはハンバーグとか、エビフライとか、その日によって違い、お客さんのリクエストに応えることも。


家庭で食べたいものって、一番その季節食べたいものだし、毎日食べても飽きがこないように配慮する。体のことも考えるから粗悪な食材や調味料は使わない。コストのことだけを考えているんじゃない、こういったものをお店で食べられるのは、嬉しいですよね。こんな風に工夫できると、無理なく続けやすいですね。


〜ポイント〜
プライベートとお店を、一石二鳥スタイルに融合すること
 

3、野菜やお米は地元産やもらったものでコスト安くおいしくたっぷりと


高知のカフェの良さは、何と言っても新鮮な野菜やフルーツなど、素材の良さにあります。友人Aさんのランチカフェでは、野菜がもりもりと使われていて、お米もぴかぴか。お父さんが作られたお米なんだって。

東京とかで食べたら2~3000円しそうなメニューだけど、850円で出しているのは、もらった食材や産直市でリーズナブルに手に入る野菜が多いからだそう。コスト感覚を大幅に上回ってくる満足のいく素材は、このカフェの魅力になってると思いました。これも、野菜の産地である高知ならではのカフェ経営ですね。


〜ポイント〜
その土地ならではの良さを生かして、期待値よりちょっと高いものを出す

4、おうちだけど、おうちとはちょっと違うプロのひと工夫

お家カフェとはいえ、ほんとうにお家すぎる味だと、地味すぎてなんの楽しさもないでしょうね・・・。友人Aさんのランチカフェでは、例えばかぼちゃの素揚げにネギソースが乗っていたり、ブロッコリーがただの胡麻和えではなくゴママヨ和えだったり。ハンバーグも、厚みが半端なく、肉汁がじゅわ~っと出てくるなど。「カフェで食べてる!」って感じのひと工夫がある。これは、家でやらないよね~という気分の上がり方。こういうひと工夫が大事だと思います。


Mさんのしているスイーツカフェでは、ロールケーキが人気なんですが、ふわふわ度合いがすごい。生クリームがこれでもか!って入ってて、その中にいちごがたっぷり・・・。いちごのロールケーキって単純だけど、家で作れば意外と難しいし、こんな風にふわっふわには焼けなくて、生地が割れちゃったりする。クリームも泡立てすぎてバサバサになったりね。ここら辺がプロなんですよーやっぱり。


Mさんはお子さんが3人もいらっしゃって、お母さん。お母さんが作ってるんだけど、ふつうのお母さんはここまでできないんだよね。だからいい。もし、子供の誕生日ケーキを頼むとしたら、パティシエさんの完成度の高いケーキもいいけれど、お母さんが作るプロの味っていうのも、温かみと品質が高くていいなあと思います。


つまり、どちらのお店も、「フツーに見えてフツーじゃない」。見えないところですごく試行錯誤されているんですよ。「なんかここかわいい~」「今日はあそこにいこう」そう思えるお店っていうのは、小さなセンスにあふれてる。お店のしつらえや雑貨のセンスから、メニューのセンス。そして味のセンス。人としての魅力。その辺を、オーナーさんたちが普段からさりげなく磨いているのだろうなあと思います。

〜ポイント〜
フツーに見えて、フツーじゃないプロのひと工夫がある。 
 

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5、カフェの収入面で言うとこんな感じかなと。


・がっちりと稼ぎたい、という方は、ビジネス的に仕組みで回すカフェ経営の方が良いかと思います。こっちはオーナー路線で。
 

・体力に自信があって、休みが少なくても、カフェで働くこと自体が何より好き!という方は自分ひとりか家族でされるのもアリ。やり方によっては、一家が食べてけるくらいは稼げます。


・おうちカフェの場合は、「外にパートに行くより稼げる」感覚で、自分がしたいことと家事を両立できる。そんな感じが多いかな。
 

特に、地方の場合だと雇われて働いてもお給料が低い。なので、自分で自営業をした方が好きなことをしつつ雇われるより稼げる場合もあるかと。夫がサラリーマンの場合、妻が自営業だと何かと経済的に助かるところもありますしね。

〜ポイント〜
自分がしたいスタイルと収入を見極めて挑もう。
 

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さいごに。長年続くおうちカフェ、3つの特徴まとめ


ということで、今日は「続けられるカフェ経営」についてでした。まとめると、ご紹介したふたつのおうちカフェにはこんな特徴がありましたね。


・ 自分たちのペースを守るところと、それを超える「魅力」を作っているところ。 

・家事と仕事が一石二鳥になるようにデザインしている。

・オーナー自体も魅力的。そんな人柄に惹かれて、会いに来られる方もたくさん。


どうぞ参考にしてください。家族もお店も大切にできる自分なりの形、生み出せるといいですね。


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