「仕事という表現」したい仕事がそこになければ自分でつくる単純さ

すなおにすなおに。

グラフィックス22 

「移住してすぐ、
ぽっちり堂を起業したのはなんで?」

と聞かれることがある。


(説明しておくと、
いまわたしは、講座の仕事を主にしているけれど
実は10年ほど「ぽっちり堂」という
自然派菓子工房もネットで運営している。
お菓子作り〜発送は、スタッフがしてくれている)



 

うーん。

後付けでもっともらしいことは

いくらでも言えるんだけど・・・・

正直、単純に

「自分のしごとは、自分でつくる」

と思ってただけ。

24歳で高知の山奥に移住したとき、

周りを見渡して、そこにある仕事は

役場、介護、スーパーとか。

いろんな人が声をかけてくれたのは

本当にありがたかったし、

どれも素晴らしい仕事だと思う。

だけど、自分の仕事は

そこにはない気がしたのと

「田舎には仕事がないなら、

増やしたほうがいいよね」

という、これまた単純な考えで

やってみることにした。

それまで陶芸やもの作り、

作家活動を通して

展覧会やものを売ることはあったので、

高知に移住してからも

形態を変えた「表現のひとつの形」として

「仕事」をとらえていた。

慣れない高知の暮らしに馴染もうとしながら

「自分のできること・

したいこと・人の求めていること」を

考えた末、ぽっちり堂の自然派菓子工房を開業。

自分が思い描く生き方の方向性や

ここでの暮らしを「表現し、伝える」ことが、

できることで求められていることの主だと思った。

そして、ここにあるいいものを考えたときに、

食いしん坊だったわたしは、

新鮮な素材を活かしたいと思った。

その上で、周りの人に売っても

人口的に頭打ちだし、

ということで全国へのネット通販

という手段を決めた。

お客さんはゼロ。

どんなふうにやっていけばいいか、

リアルイベントに出たり、

お店にお菓子を卸してみたり、

ネットで試行錯誤したり。

勉強しながらの試運転。

ちょっとずつお客さんがついて、

3年後には実店舗である山カフェも開くことに。

山カフェは地元の人だけではなく

他県からも1時間以上かけて

来られるお客様で人気になった。

(最終的に、執筆や講座を主の仕事に切り替えて
山カフェは閉店したのだけど) 

表現思考と仕事作りの関係


DSC00708

田舎で、女性で、

自分のちいさな仕事を作るとき、

「表現思考」が

こんなに役立つとは思わなかった。

絵を描くときに、

頭の中ですでに見えている

イメージを現実に現していく。

見えているものに対して

そのためのスキルを伴わせたとき、

思ったものが具現化する。

たりない絵の具は揃えればいいし、

新たな筆の動かし方は身につければいい。

それと同じで、単純に、

自分にたりているところ、

求められているところを意識して伸ばし、

たりないところ(例えばビジネスロジック)は

その都度勉強して身につけていった。

そうはいっても・・・

160706_063

「そうは言っても

けいこさんだからできたんですよね?」


と言われることもある。

それを言っちゃ、そこまでだよ
いつも残念に感じる。

 

そうではなくて、

必要なものを見つけ、行動し、

抽象的なメソッドを実践に落とし込む力をもって

身につける人は、できるようになる。

なんでもそうだけど

「やろうと思えば方法を考える」こと。

すなおに行動してゆくこと。

その中で、いつも

いい先生やメンターがそばにいる、

という要素は必須なんだけど・・・

今の自分の方向性とやろうとしていることが

ずれていないか?

客観的な目線でアドバイスしてもらったり

勉強させてもらったりしつつ、

自分のリソースを活かせるようにしてゆく。

自分と他者のあいだの表現


自分と他者の間に、

「仕事という表現」を作ること。

大変なこともあるけれど、

自己完結せず人からの反応が返ってくる

表現なので、面白いからやめられない。

わたしは、
”アートは、出して終わりではなくて
人が変化するところまで

見届けるもの”と思っているのだけど

こういう思いを、そこまでハードルなく

他の人にもしてもらいたいなあと思う。

20代から地方で暮らしていても、

育児をしながらでも、

文脈とロジックを学びながら

現実で試行錯誤し見つけてきた

仕事化のポイント。

「仕事という表現」

12月10日の東京講座で

分かち合っていきたいと思います。

わたしでも大丈夫?という方。

まさしくわたしも10年前はそうでしたよー。

だから、大丈夫。

ということで、お楽しみに!

◾️講座のご案内はメルマガ内で。限定対談動画や記事も配信中→メルマガをはじめます「ぽっちりライフを描こう」 
 

◾️ヒビノケイコのプロフィール・執筆&講演履歴と依頼はこちら

◾️2刷目再発売、よく売れてます。都会から山奥へ、30代移住9年目。田舎暮らし、起業、子育て、地域のお付き合い。楽しさも悩みも、すべてつめこんだエッセイ漫画。



◾️「ヒビノケイコが最近読んだ本10冊」
◾️「ヒビノケイコが愛用するキッチン道具Best10」日本の老舗の逸品~最近のヒットまで


◾️自然派菓子工房オーナーとしてオススメする「質の良いお菓子材料・サイトまとめ」


◾️私がオーナーをしている自然派菓子工房「ぽっちり堂」山の素材で手作りした優しいお菓子ギフト・内祝いを全国通販してます。