「うちにはハンモックがあるんやで～」
「ハンモックってなに？」
「説明しにくいき、言えん」
「ええ～、なに？」
「うーんと・・・
宙に浮いちゅうベッド」
・・・
会話を聞いて
「こどもの表現っておもしろいなあ」と思いつつ、
こどもたちを森のプールに送っていった。
廃校跡に夏の間だけオープンする
近所のプールは、来る人が少ないから
まるでプライベートプールみたい。
「きょうは、ちょんまげくん来てるかなあ』
と、プールの監視員をしている
移住者の男の子と
一緒に遊べるかどうか期待しながら、
こどもたちは走って行く。
朝から、昼から、まいにち５時間も
泳いでるけれど、昼からは「別腹」、
楽しくて疲れないらしい。
こどもって、すごい。
「京都の小商い」
～就職しない生き方ガイド～という本に
造形作家の平良タイジュさん（造形作家）の
インタビューがある。
◾️仕事を広げた結婚と子育て
タイジュさんは、最近お子さんができたそうだ。
結婚や育児をすれば出費も増える。
自由にできる範囲も
狭まるのではと思っていたが、
それもまた、自身にとって
いい影響を与えているという。
「稼ぎはECサイトとおろしで
比較的安定したので、
今のところ生活は問題ないですし、
こどもがいることも制作に
良い影響をあたえてくれています。
子どもはいま１歳２ヶ月なんですけど、
様子を見ているとまいにちが
発見にあふれているみたいで、
それを見て僕も新たな発見ができるんです。
こどもが生まれるまで、
僕は充実した暮らしを求めてなかったん
ですよ。
妻とどこかに遊びに行ってもそろそろ店に戻って
作らなきゃってソワソワしてたくらいなので（笑）
でも子どもができて、
作っている時以外の幸せがあるって知れたので、
プライベートにも時間を使うようになりました。」
今年３０歳になる自分のまわりを見渡してみても、
タイジュさんのように家庭を持ちながら、
自分の趣味や仕事を楽しんでいる人は多い。
自分のやりたいことを
犠牲にして子育てするのではなく、
むしろ子育てが自分のやりたいことの
視野を広げてくれることもあるようだ。
出典：「京都の小商い」
確かに、自分自身もそうだったな、
とこの本を見て思った。
２４歳のとき、
子どもを妊娠したから、
「もう少し地に足をつけて地域で暮らそう」
と思い、高知の山奥に移住したし
「自分の仕事を作っていこう」と思った。
生まれてからは想定外に手はかかり、
自分のペースが崩されたけれど
そのぶん、
何を大切にして暮らすか
取捨選択するようになり
人が育つのを、待つことを覚えた。
母親として、今の時代の脈略を
知っておくことも大事だと
より学ぶようになった。
地域の教育についても、
考えるようになった。
そして、今はまいにち、
息子のエネルギーに元気をもらい
笑顔に癒されている。
（思春期なので喧嘩もしながらだけど）
「子育てすると、作家は新しい境地をひらくよ」といつか、
ギャラリーオーナーに言われたことがあったけれど
それまで自分の中だけで
完結していた世界の扉が開いて、
新たな世界を描けるようになった。
・・・
子育てだけじゃなく、
例えば好きな人ができたり
転職したり
新天地で暮らし始めたり・・・
どんなできごとも、
足枷ではなく、きっかけに。
抱えるのではなく、スタートに
なってくれる可能性を秘めている。
◾️今日の質問
足かせかと思ったら
きっかけになったできごと、
どんなことがありましたか？
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