私、実は美大の時に陶芸学科専攻だったんです。好きだった陶芸家の一人は河井寛次郎さん。大正・昭和にかけて京都を拠点に活動した陶工です。作品はこのようなもの。刷毛目と色使いが特徴的。堂々としたフォルム。
http://www.mingeikan.or.jp/collection/author02.html
http://www.seto-cul.jp/information/index.php?s=1378348324
古い日用品を発掘し、その技術を復活させ、無名職人による「日用の美」を世の中に広め、さらに新しい日用品を制作し普及しようとした「民藝運動」に深く関わった方。「いつも子どものように感動する心を失わなかった」と言われています。日々の暮らしを尊び、あらゆるものに喜びを見出しつつ物作りをされていた生き様には、シンパシーを感じます。
東山五条の静かな住宅街には「河井寛次郎記念館」があり、私は京都に行く際にはちょくちょく訪れます。まるで京都の生活が沁み渡ったような空間なんですよ。彼が残した言葉「暮しが仕事 仕事が暮し」が心にゆっくりと響いてきます。
大きな窯。窯自体を眺めていると、いくらみてていても飽きない美しさ。
実はここ、河井寬次郎さんの住まい兼仕事場でもあった場所なんです。建物、家具、調度類も寬次郎がデザインしたものや、集められたもの。いろんな形の椅子が特にいい。どれも、ツボでした。
縁側に座ってひとやすみ。どこから見る景色も、切り取られる風景も美しい。「ザ・美術館です!」という「観る」だけの場所ではなく、ここやイサムノグチ庭園美術館のように「アトリエ」自体の空気感を「味わえる」場所。おうちにお邪魔してしまったようなひと時が、私は好きです。ぜひ、京都までお出かけの際には立ち寄ってみてくださいね。
■河井寛次郎記念館
〒605-0875 京都市東山区五条坂鐘鋳町569
電話・FAX 075-561-3585
月曜休館 (祝日は開館、翌日休館、夏期・冬期休館あり)
10:00~17:00(入館受付16:30まで)
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■著作エッセイ漫画
山カフェ日記~30代、移住8年。人生は自分でデザインする~ [コミック]
■私がオーナーをしている、自然派菓子工房「ぽっちり堂」
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