積み重ねる=同じことを同じ形ですることではない。損失回避性と勇気の使いどころ


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「積み重ねる」と聞くと

同じことを同じ形でずっとすること、

と思い描く人も多い。

そういう精神でいると、

自分が動けなくなったり、

誰かが変化したときにも

「どうして」「同じ形で続けて」

と足を引っ張ってしまうことがある。

でも、

「同じことを同じ形ですること」
=積み重ねではない。

そんなことを、ふと思ったのは、

作曲家、久石譲さんの

 「感動を作れますか?」

という本を読んでいるとき。

面白かったところを抜粋してみる。


コップを見て、花瓶に見えることがすごいわけではない。

コップであることがわかっていながら、

あえて「これは花瓶です」と

いってしまえるセンスを持っているか。

概念に縛られないでものが見られるか。

イマジネーションがそれだけ豊かかどうか。

これはものをつくる人間にとって本質的な部分だ。

例えば、曲作りをしていて途中で

行き詰まってしまうことがある。

そういうときは、大抵入り口を間違えている。

または、どこかで方向性がブレたりしている。

こういう場合は、頭を切り替えないとどうしようもない。

ある程度までできている曲であっても、

思い切って捨ててしまうくらいの気持ちが必要だ。

しかし、人間は固執する。

時間を費やし、手間をかけ、

これでいいと自分を信じてつくってきたものだ。

なかなか捨てられない。

思い入れがあるほど始末が悪い。

だが、どこかで間違えてねじれてしまったものは、

そのままずるずるつくり続けても、

結局ねじれたまま。

納得できるものに大変身することはありえない。

行き詰まり、自分の間違いに気付いたとき、

そこから撤退する踏ん切りがつくか。

潔くケリをつける後押しをしてくれるのは、

縛られない自由な発想だ。

スパッと意識を切り替える

思い切りの良さもまた、直感力である。

わたしたちは、

固執しなくていいところに固執をし

踏ん切りをつけるべきところにつけない。

読んでいて感じたのは、

「イマジネーションの豊かさやセンスと、

縛られないこと・撤退とのつながり」

というところに、

意外性があったということだ。

撤退できる踏ん切りのよさ・潔さって、

断捨離とかミニマリストみたいなものにも思える。

わたしは、正直あんまりそういったことがらに、

アート性を感じなかった。

でも、何のために捨てるのか?

ふんぎるのか?というとき、

その先に創造性があるなら、

よくわかる。

わたし自身、いままで

陶芸作家→カフェ店主→執筆講座

へと、仕事の形を変化していくとき、

あまり固執してこなかった。

これからも、形を少しずつ変えていくだろう。

これは、本質は変わらないけれど

この先の形が見えたとき、

手放すことができるから。

◾️損失回避性

ところが、通常、

人の持っている損失回避性、

行動経済学から見ると、

一般的に、「得るものが1で、失うものが1」

だと人間は行動できないそうだ。

1失って、2得るでも無理。

3から4得る、失うもの1だと行動できる。

つまり、4倍くらいの

いい生活イメージをできないと

行動できないものだという。

業態の変化、独立、

離婚などの際も踏ん切りをつけるとき、

同じようなところがあるように思う。

実質賃金が下がり、

子供の貧困、財政は危うい。

若者減、老人は増える。

社会保障費大きくて・・・

というのが見えていても

大多数の人は、準備をしない。

だいたい遅くなる。

これは今までの歴史を見ても同じこと。

なので早く気がついたら、

行動するほうが結局は得。

これを、顕在意識に上らせて意識しておくこと。

◾️見込みのある社長は今までの業態を変えられる

この間、あるコンサルの方と話していたら

「見込みのある社長は、

今までの業態を変える勇気がある」と言っていた。

かつて、もの作り大国と言われた日本だが、

グローバル化で、

日本よりも賃金が安いアジア諸国に移った。

今は、目に見える形のものを
つくるということに固執するよりも、

目に見えにくい、
サービスやコンセプトを開発することに

切り替えていかないと経済が生まれにくい。

でも、ずっと、ものを作ること自体に

固執している会社が多い。

それでは、今までは安泰でも、
これからの業績は落ちる一方だろう。

・・・

そんな話をしていた。

会社の理念や本質は押さえた上で、

時代の変化にともなって、

業態・サービスの形を変えていく。

積み重ねる、と聞くと同じことを

同じ形でずっとすること

と思い描く人も多い。

でも、「同じことを同じ形ですること」

=積み重ねではない。

形に固執しない。

時代の変化に伴って、形は変わる。

けれど、本質は変わらない。

いいところを伸ばして、

いらないところは減らす。

歩みを止めないで、更新する。

それがいわゆる進化、

という意味なのではないか。

◾️勇気と手間のかけどころ

これは、男女関係も、仕事も、アートでも共通する。

違和感がある相手に、
どこまでコミュニケーションをとっても、
結局根本的にみている方向が全く違った、
ということは多々ある。
 

そういう場合、相手を変えようとするのは、
自分の価値観にとらわれ、踏み込み過ぎ、という場合もある。

それなら、踏ん切りをつけて、お互いに大切なものを
大切にできる別々の道を選ぶことは建設的な方法だ。
 

ブラック企業に勤め
死にたいレベルに
なってる人が、

同じ条件下で、

ものごとの捉え方だけ変えても治りきらない。

環境を変えて、

生きやすいようにしてあげ、

ストレスを減らした上で

冷静に学び、

より自分のキャリアを

自主的にデザインしていくことで、

業務内容は同じでも息を吹き返し、

発展していくことは多々ある。

今の時代に合わない業態の商品や

サービスをどれだけ打ち出しても、難しい。

本質、伝えたいことは同じだけど、

形は工夫して打ち出してみることで、

価値を提供し続けられる。

講師が教える内容やプログラムにしても、

8割作ったところで、

「これは自分が伝えたいものと違う」と

気がつくことがある。

「もったいないなあ」と思うのは正直なところ。

だけど、そのとき、軸を確かめ直して、

作り直すのがプロだ。

それによって、

本当に届けたかったものを求めている人に

提供でき、ずれないからこそ充実感が大きくなる。

マッチングの良い人が寄ってくる。

描きかけの絵も、やっぱり違うと思ったら

固執しないで新しいものを描く。

・・・

そういうところに、勇気と手間をかけたい。

共倒れしてしまうのではなく、

本来の良さを残した上で。

現代のかたちに更新し、

より美しいものを、

生きながら表現していくために。

それができているものは、

いまの時代の中でも、

伝統や精神をはらんでいる。

◾️今日のまとめ

・積み重ねていくときは、

今までの形にとらわれない。

本質を残し、アップデートした形で。

・踏ん切りの良さとイマジネーションの関係。

エネルギーをかけるなら、

ねじれなのない新しい道を作ることに投入して。

勇気を持って、ほんとの意味で

積み重ねていけたらいいね。

◾️今日の質問

あなたが今、

「潔く、踏ん切りをつけたほうがいい」

と思うことはなんですか?

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