グレーの雪雲が、山を覆っている。
煙っているみたい。
ちらちらと雪の粉が降ってくる。
ああ、寒そう。
白くて、細くて、このまま積もるのかなあ。
帰りは大丈夫だろうか・・・と
思いながら、車を走らせる。
暗いトンネルを抜けると、
うそみたいに、水色の空がひろがった。
冬の上品な光が、射している。
ぴかあーってなった瞬間、
うれしくて、笑みがこぼれる。
街に近付くたびに、明るさが増していく。
・・・
今日は、高知市立美術館にきた。
学芸員の川浪さんにおすすめされた、
展覧会「岡上淑子~はるかな旅~」を観るためだ。
岡上淑子さんは、
1950(昭和25)年~1956(昭和31)年にかけての
わずか7年間のみ(!)
進駐軍が残した洋雑誌をもとに、
約140点の独創的なコラージュ作品を制作し
敗戦後、美術家の瀧口修造に見出されたが
結婚を機に美術界から姿を消した。
1996(平成8)年に「再発見」されるまで、
長らくその存在は忘れられたままだったが、
国内外の美術館で再評価が進み、
近年ファンが増え続けている。
彼女の作品を見た時、びっくりしたのは
シュールさがあるけど、男性的な冷たさがないこと。
こういう温度のコラージュって、
見たことがないなあって。
のりで貼ったというアナログ感とは対照的に
「一年以上かかってイメージにあう
雑誌の切り抜きを探すこともあった」
という作品への厳密さを感じる。
ものすごく、洗練されたコラージュ。
そこには
ふっとした軽快さや面白みがあったり、
じいっと眺めたくなる奥深さがあったり、
時々怖かったり、
ちょっとした残酷性を発見したり。
仕事と日常のあいだで、
ちょっと違う時空から
すきまと問いを与えてくれる作品だった。
なにもしない時間、
ぼーっとする時間を作りたい時。
休みの日。
展覧会にいってみると、
何かがふと変わるかも。
(高知県立美術館・岡上淑子展詳しくはこちら→
https://moak.jp/event/exhibitions/post.html)
◾️今日の質問
「展覧会、これが良かった」
「こんなのがあるよ!」
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