「間違えたくない」という発想
ママ世代が読む雑誌を、眺めていると
「間違えない~選び」とか
「正解~」「周りに浮かない~」
とかいうコピーを良く見かける。
それだけみんな
間違えたくないと
思ってるんだなあとびっくりする。
「間違えたくない」という思考で
何かがうまくいくことはないと思うけれど。
教育ということば
「周りがみんな小中お受験させているから、
うちもしなきゃいけないのかなって本気で悩んで、迷って」
と悩むお母さん。
高学歴・大企業に勤めているエリート。
子供の多くは、幼稚園や小学校から
塾に通っているのがフツーだし
私立のいい進学校に行って、いい大学に・・・
というのが暗黙のルールらしい。
「でも、自分が思う子供の教育を本気で考えた結果、
うちはしなくていいって決めたんです」
と爽やかな顔でしゃべるお母さん。
どんな選択にせよ、
色々な選択肢を考え尽くした上で
選び取ったものは、尊い。
だけど、なんとなく流されて、
周りに合わせて選んじゃうっていうのはどうかと思う。
わたし自身は
大阪の大企業に勤める両親のもとで育ったものの、
自分が子育てする立場になってから、
「地域の自然や人の中で生きる力を育てたいな」
と思い、田舎での子育てを選んだ。
それから、10年。
田舎で子育てをしていると、 都会の人からは
「大丈夫なの?教育とか・・・」
「いい大学いけないんじゃないの?」
と声をかけられることもある。
でもそのとき、
「教育」とは自分にとって何を指すのか?
「その先にどんな人生の成功を描くのか?」
という前提が、そもそも違っているままに
一緒くたに語られているなと思い、
こりゃ前提から話さなきゃ
絶対噛み合わない議論だなと感じる。
時代の前提で必要なものは変わる
前時代の働き方といえば、
いい学校行って大企業に入って、
終身雇用で社会保障や年金ももらえて・・・
このスタイルはすでに破綻し終了しかけにもかかわらず、
それを前提に、教育を組み立てていくことのリスキーさ。
生まれた時から国の財政は厳しく借金を背負ってる子供世代。
親に言われた古い前提をもとにしていい子にして頑張っても、
突然ハシゴを外されたようになってしまう子供たち。
グローバル化して、今や都心だけじゃなく田舎でさえ
外国人の労働者も増えてきている。
彼らのハングリーさと
日本人の大人しさとかこれくらいでいい、
という感覚は雲泥の差だし、これから
日本人自体が移民化していく可能性も
考えていかなければいけない。
人工知能も発達して、
今ある仕事の多くはなくなるとも言われている。
次の時代はどうなるかわからないといえば、わからない。
親自体がそれをリアルに感じ取って、
調べて、動いている人だと予測はいくつも立てていくし
どういう環境や人に触れさせていけばいいか?
自分の頭で考えることはするはずだ。
だけど、そうでなければ?
どんな仕事や暮らしをするにしても、
同じようにリスクはあるもの。
どうせなら時代背景が変わっているいことを踏まえて
前向きに試行錯誤していったほうが、
ありもしない「正解」よりも
「最適解」には近付けるように思う。
一番避けたいのは、
「周りがこうしているから」
「とりあえず」子供をいい学校に入れて、
「こうしとけば間違いない」という判断基準で選ぶこと。
「子供に本読みなさいっていうのに、読まなくて困ってます!
という親はだいたい自分も読んでない。
親が読んでる姿を見ていたら、子供も読むようになるんだよ」と
教育研究者の方に聞いたことがあるけれど、
同じように
「子供には自分で考えて、動ける子になってほしい」
と言いながら親自身が「自分自身で考えてない」と
いうことも多々あると思う。
子供の教育は親の生き方
親自身がどうなのか。
間違えたくないから、周りに合わせてないか?
失敗を恐れない子になってほしいと言いながら、
自分自身も失敗しないように生きていないか?
でも、次の時代は保障も安定もなくなる・・・ということは
自分自身で生き抜いていく力が必要な時代。
ということは、どんな力を育てていけばいいのだろう?
そんな話も、講座の中で対話していきたいなと思ってます。
追伸1
2月25日(土)には子育て講座を企画中。
子育てはクリエイティブに面白がろう!ということで、
「作る」側で生き、正解ではなく
最適解を紡いでいける親になること。
また、客観的に楽しんで子育てできるようになる
「子育て4コマ漫画」を
一緒に書いていきたいとも思っています。
(子育てしてない人は、家族とか友人とか、自分をネタに)
表現講座としても、楽しく学びの多いものになるかと。
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